「冴子の母娘草」はテ〇東深夜か、朝〇ラか、それが問題だ

本の感想

一言で言えば、
小説家=自立して働く娘VS「結婚」をせまる母との、仁義なき戦い。

どーしてテレ〇深夜かと言えば、
・ド正直すぎて頑固で、お互いの正義と本音が、小学生男子のドッチボール状態
・はたからみるとエライ形相だけれど、笑っちゃいけない切実さと必死さ
には、テレ東の名バイプレイヤーキャスティングかつ深夜帯でお酒でも飲みながら見るのがいー感じだから。

朝ド〇なのは
・独身で、自立して働く女性
・結婚=女のゴール(かつ、孫が生まれて「おばあちゃん」としての自分の存在価値UPを目論む)を悪気なく目指す母親との対立
・母に抑圧されているようで、実は娘の自分も……と、一方が被害者にならない気づき
・親孝行に四苦八苦したり、「離婚しなさい」と母につきつけたり、実話ベースなだけに突拍子もない展開が逆に胸に響いてくる
と、現代(この作品は1993年単行本発刊)にも通じる「女性、母と娘の攻防戦」のテーマがてんこ盛りだから。

前回の「いっぱしの女」は身内以外の友人知人、仕事関係の人とのことが大半だったけれど、今回は「母親(と家族)」がメインとなるせいか、じつに容赦なくズケズケっと爽快、ツッコミの深さがエライことに。
一人で悔し涙流している心情を真面目につづっておいて、突如「あの文字」になったもんだから(詳しくは本文を見てくだされ)、吹き出しましたよ。
まーったくとんでもない自由度です。

独身女性には、ちょっとした励みに。
母娘関係でもやっとしている人には、ちょっとした気晴らしにもいいかも?